故人の家具や家財などの遺品の整理は、精神的にもかなり大変だということを聞いていましたが、その通りでした。
まずは、それらのものを見るだけで故人を思い出し、いろんなことを考えてしまって作業が進みません。
少しずつ進めて見るものの、気持ちが追いつかず、都度悲しくなることが辛く、一旦遺品整理から離れてしまったこともあります。
けれど、残しておいても家の中で場所を取ってしまいますし、見るたびに思い出して悲しくなるくらいなら、と、家族と決断したのは「全て処分する」でした。
実はシャツ一枚でさえ、「気に入って着ていたなぁ」と思うだけで処分できなかったのですが、そう行ったもの全てを処分すべく、現在も家族の誰かが使用しているものは残し、個人だけが使用していたものだけを一部屋に集めました。
その人だけが使っていたもの、洋服などはもちろん、食器なども全てそこに集めたところ、特にゴミ屋敷の清掃会社に入ってもらわなければならないほどの物量ではなく、家庭のゴミの日に少しずつ処分していきました。
物に執着してしまうと悲しみの方が強く思い出しますが、心で思い出すだけにすると気持ちも住居もとても楽になりました。