母方のおばの体験談です。ご近所のおばあさんが亡くなり、唯一の身寄りである息子さんが遺品の整理作業にやってきました。このあばあさんとおばは仲良くしていたので、飲み物の差し入れを届けて何の気なしに「手伝いましょうか」と言った所、「いや、正直困っているのです」と相談をもちかけられました。
おばあさんはかなり身ぎれいに暮らしていて、亡くなる前に病気で入院した際も、家の中をきれいに整えてありました。自分で生前整理をしていたのか、と思えるほどに簡素な住まいだったのですが、寝室だけが異様な雰囲気を放っていました。
ガラスケースに入れられた日本人形が数十体、床の間を占領していたのです。どれも美しい立ち姿の舞妓さんのような姿で、恐らくおばあさんがどうしても手放せなかったコレクションだったのでしょう。
この始末方法がわからず、近所の神社かお寺に持って行くべきだろうか、とおばは相談されました。あいにくと、そういった人形供養をしているかどうかわからない小さな神社仏閣しかなかったので、おばは「そういうお焚き上げの専門業者がいると思うので、そちらに頼んでみては?」と進言し、息子さんもそれに同意したそうです。
もし、これが人形一体二体の話ならまた違ってきたのでしょうが、処分対象が大量にあると大変です。多少の費用が掛かるとしても、専門業者の利用が一番効率的なのではないでしょうか。